読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

紙飛行機の降り立つ先に

思考メモ、雑記など

夢を売り渡して、社会に命乞いをしたんだ。

 忘れられない夢がある。
 夢の中で、私は余命1年を宣告されている。真っ白なベッドの上に、ノートパソコンが1台置かれている。そして告げられるのだ。「今日から1年間、好きなだけ、書きたいものを書いて良いんだよ」と。
 悪い夢と捉えるべきなのか、良い夢と捉えるべきなのか、今でも判断はつかないでいる。

 私は、物語を書きたい。
 書くためには、この体を生かさないといけない。この体を生かすためには、働かないといけない。
 でも、働けば働くほど、どんどん書けなくなっていく。私が死んでいく。

 私は、物語を書きたい。
 書きたいから、生きている。
 書けないのなら、生きる理由はなくなる。

 私は、物語を書きたい。
 書くために、旅をしたい。
 他人のノイズから逃れて、私の呼吸のリズムを、鼓動のペースを、思い出したい。
 演技じゃない喜怒哀楽で、心を動かしたい。
 私を取り戻したい。

 私は、物語を書きたい。
 書きたい、ということは、生きたい、ということ。

 書くことは、生きることだ。

 私は、まだ、死にたくない。